サバイバルゲームとの思い出

つい先日のことになるんですが、初めてサバイバルゲームというものを体験しました。

 

ざっくりどんなものかと言えば、チームに分かれてエアガンで相手を撃ち合うゲームです。

 

サバゲーにも何種類かゲームがあって相手の陣地に侵入して敵陣の旗を奪うものだったり(弾が一度でも当たった人はゲームから退場します。)、シンプルに相手に多くの弾を当てるものとかがあります。

ちなみ後者より前者の方が楽しいです。というか後者は面白くないです。

 

それで、ここから本題。

サバゲーにはどんなゲームでも絶対に一つ共通するルールがあります。

それは、

「弾に当たったかの判定は当たった人の自己申告」

 

…あり得なくないですか??

弾当たったか当たってないかがほぼ100パーセント勝ち負けを支配するゲームなのにです!

野球でストライクボールを自己申告するのなんか比じゃないくらいモヤモヤします。

 

非日常の戦争の世界を疑似体験するのに、そこに拡がるのは忖度と同調圧力に溢れた圧倒的な日常です。

 

サバゲーなんてレクリエーションなんだから自己申告で良いだろうと言う人がいますが、レクリエーションほど勝ち負けが大事なものはありません。

親睦を深めるからこそ、真剣で無ければならないのです。

 

それこそ会社のレクリエーションなんかにサバゲーを採用したら最悪です。当たってもゲームに居座り続ける上司、何も言えない部下。

上司と対面したら部下は当たったか良くわかんなくても取り敢えず、退場せざるを得ません。

 

接待ゴルフより醜悪な忖度合戦です。これなら上司を磔にして部下がエアガンで自由に撃ちまくる方がまだレクリエーションの意味があるし、健全です。

上司は完全目隠しだと尚良しです。無礼講で撃ちまくれます。

 

話がそれましたが…

サバゲーのコンセプト自体は本当に素晴らしいです。

ゲーム場に入って、迷彩の服を着た瞬間は童心に返ってすごくワクワクしました。

 

図書館で夢中になって読んだ「ズッコケ忍者軍団」のような世界を体験できると思ったのに、ルールを聞いて心底がっかりしました。

 

参上!ズッコケ忍者軍団 (ポプラ社文庫―ズッコケ文庫)

参上!ズッコケ忍者軍団 (ポプラ社文庫―ズッコケ文庫)

 

 

僕に限らず、サバゲーのルールに納得いかず当たったかを明確にしたいと思った人は何人もいると思います。

頭に風船をくっ付けるとか、当たったら色が着くようにするとアイデアはいくらでもありますが、なんだかんだ見てくれが悪いとか汚れるとか面倒だとかで本格的な実現に至ってないのではと想像します。

 

ここは一つ発想を変えて、当たったか当たってないかを問題にせずサバゲーをエアガンを使って物理的に相手を妨害するゲームにしてはどうでしょう?

 

フェイスマスクなど必要な安全装備をした上で、迷彩柄の全身タイツに衣装を統一し敵の銃弾の嵐を耐えて耐えて敵陣の旗を奪うゲームにすれば良いのです。

 

僕がやったときは割とゆったり目の迷彩服を着てましたが、服の薄い部分に弾が当たったときなんかはメチャクチャ痛いです。

 

全身タイツなんかだとゲーム後はみな全身アザだらけの惨状なるかもしれませんが、そこまでして勝ち取った勝利は格別なはずです。

打ち上げも、敵味方とも本気で痛め付けあった後だけにその一杯は絆をより深める最高の美酒になることは請け合いです。

 

自分がやりたいかは別として、誰かやっているところはメチャクチャ見たい…

 

これを読んだ方、試してみる際は是非ご一報ください!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

豊昇龍関との思い出

豊昇龍こと、ビャンバー君と会ったのはたしか大学4年の時です。

僕たち東大の相撲部と日医の三浦さんで柏日体高校に出稽古に行った折でした。

当時の柏日体はその年のインターハイ絶対王者埼玉栄を下すなど、新進気鋭の強豪としてその名を知らしめていました。

その時、少し腕に覚えがあった僕はいっちょ力試しにという感じで乗り込んだのですが稽古場についてみるとレギュラー組は東洋大牛久に出稽古に行っていて残っていたのは4、5人の1年生と一緒に稽古している小中学生だけでした。

拍子抜けした僕らですが、稽古してみると流石全国区の強豪とあり彼らのレベルもかなりのものでした。

三浦さんなどは、中学生の子にも何度も転がされ土俵に上がる度に醜態をさらす始末でした。
(今思えばその中学生の彼も、後に国体少年の部を制することになる亀井颯人君でした。)

そうこうするうちに、一際目を引く長身に筋肉質の肉体をまとったビャンバー君が土俵に上がって来ました。
手始めに亀井君をあしらうと、果敢に挑んで来た三浦さんに後ろを向かせて送り吊り落としで土俵に沈めました。

土俵周りで静観を決め込んでいた僕ですが、ここまでやられっ放しでは東大相撲部の沽券に関わります。
向かうところ敵なしのビャンバー君に挑むべく、いざ仕切り線で彼と対峙したのでした。

仕切り線から少し離れて立った彼は立ち合うやいなや、突き刺さるような勢いで僕の懐に飛び込んできました。

ただ僕もそれを右肩で受け止め、左上手を取られたものの得意の右差しで下手を深く引く形が作れました。

あとはじっくり中に入り、土俵際に寄り進むだけというところでビャンバー君が強引な上手投げに打ってでます。
堪えて下手投げを返したのですが、足腰のバネが凄まじくそのまま何と投げきられてしまいました。

普段稽古をしていてもあそこまで有利な形になって投げの打ち合いに敗れるということはなく、かなりショックを受けました。

その後なんとか2回くらい勝ちは勝ちましたが絶対得意な形から沈められた最初の敗北は中々に衝撃的でした。

それから、彼が高校相撲界にその名を響かせるのにそう時間はかからず、その姿を見て「ああ、あの時の!」という風にすぐに合点がいきました。

大相撲での躍進ぶりも、目の当たりにした資質からすれば当然のように映ります。偉大な叔父さんを持つプレッシャーもあるでしょうが、そんなこと関係なしに気付いたら三役くらいにはすぐ登り詰めていそうな気がします。

大相撲に入ってからも変わらずあの強烈な投げで数多の強豪を土俵に叩きつけてきていますが、くれぐれも強引な投げによる怪我は気を付けて欲しい限りです。
(そんなこと百も承知だとは思いますが…)

相撲界の宝であり、未来であるビャンバー君のこれからの華々しい活躍を願うばかりです。

令和二年 (2020年) 大相撲力士名鑑

令和二年 (2020年) 大相撲力士名鑑